2007年05月08日

ネオテニー化?

   電車の中、目の前に腰かけた女性がおもむろに大きなバッグから鏡を取り出し化粧を始めた。 

下地クリーム、ファンデーション、アイシャドウー、まつげカーラー、マスカラ、チークカラーと
最後に口紅とグロスを塗り完成品が仕上がった。

使用前、使用後の作品感想はともかく、その一部始終を見ていると揺れる電車の中は
自分だけの世界で他者がいることは眼中にないらしい。

 デパートの玩具売り場でおもちゃをねだり大泣きする子供を見かけるが、
それは羞恥心がまだ芽生えていない所作であり、誰もが笑って見過ごすことができる。

しかし。。。 大の大人の女性である。。。
周囲の視線をものともせず、顔におしろいを塗りまくる。

大人になるということは、羞恥心や他者を意識する自我の芽生えが
大切な要素になると考えると、子供っぽい大人が増えたということである。

日々、ネオテニー化した女性が増殖している。


※ネオテニーとは、動物において、性的に完全に成熟した個体でありながら非生殖器官に未成熟な、
 つまり幼生や幼体の性質が残る現象のこと。幼形成熟、幼態成熟ともいう。


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